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プラスチックではなく砂糖を使う3Dプリントでケーキ屋さんが大成功
KyleとLiz、すなわちvon Hasseln夫妻は、ちょっと変わったデザイナーだ。もともとは建築家なのだが、友だちの誕生日のために特製のケーキを作ろうと思ったとき、おもしろいビジネスアイデアがひらめいた。それが、Sugar Labだ。
“友だちのChelseaの誕生日に、うちにはケーキを焼くオーブンがなかったので、代わりに3Dプリントでケーキを作ろうと思ったの”、とLiz von Hasselnは言う。“最初は何回か失敗したけど、最後には簡単なカップケーキのトッピングをプリントして、その上に同じく砂糖を使った筆記体の飾り文字で’Chelsea’と書いたわ。
誕生日から何か月も経っていたけど、でもChelseaはとっても喜んでくれたから、3Dプリントで作ったお菓子をほかの人たちもおもしろいと思うかしら、と真剣に考えるようになった。その後二人は大学を卒業したので、3Dプリントの砂糖菓子を受注生産する小さなデザイン会社を作った”。
彼らがカリフォルニア州Echo Parkの会社で作っているものは、3Dプリンタで作る本物の砂糖細工だ。その作品はWilly Wonka的というよりもむしろ、Jim Jenningsの建築デザインに似ている。
“デザインには見本も3Dプリント用のファイルも何もなくて、お客さんの話を聞いてゼロから考える”、とLizは言う。“お客さんの心の中にある考えやテーマやフィーリングを聞くのよ。
お気に入りのガウンのレースの切れ端や、古い建物の鉄門の精巧な彫り物の写真、故郷の町のスカイラインが写ってる絵はがきなど、参考になるものは何でも見せてね”。
二人がこのラボを立ち上げたのは2年前だが、軌道に乗ってきたのは半年前ぐらいからだ。今ではそれが二人の“本職”と言ってもいい。“砂糖細工の3Dプリントは、専門的な職人技(わざ)と言っても過言ではない。将来の大きな可能性がある。作品の構造を考えること、そしてそれを実際にプリントすることに、いつも真剣なチャレンジがある”。
今彼らが作っているのは、台や砂糖製の柱まである四層の大きなケーキだ。これに限らず、多くの作品が、“本物の優れたパティシエやハリウッドの有名なベーカリーとのコラボレーションなんだ”。
Hersheyを廃業に追い込むのはまだ先の話だが、でもこれは、デザインと物作りとそして“甘いもの”の三者が巧みに合体している。ぼくもそのうち、うちにあるMakerbotで、チョコレートバーをプリントしてみようかな。
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材料をひとつ変えるだけで、活用領域がぐっと広がることを教えてくれるこの記事。
従来のアメ細工などは、才能あるベテラン・パティシエたちの技量を最大限に表現できる分野であったが、今後は3Dプリンタのボタンを一押しで再現出来てしまう日が来るのかもしれません。
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