引用元:<http://gigazine.net/news/20150517-robot-carry-2000-times-weight/>
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自分の2000倍の重さを軽々動かす極小サイズのロボット登場
自然界には自身の体重の何倍もの重さを軽々動かす生物が存在しますが、そんな生き物たちから着想を得た怪力ロボット「MicroTugs」をスタンフォード大学の研究者が開発しています。ロボットはなんと自身の重さの2000倍もあるおもりを軽々動かすことが可能です。
スタンフォード大学のメカニカルエンジニアが、自身の2000倍も重いおもりを運ぶことが可能な小型ロボット「MicroTugs」を開発しました。このロボットは、2015年5月26日から30日までの5日間シアトルで開催される「International Conference on Robotics and Automation 2015」にて詳細が発表される予定となっています。
手のひらサイズの小さなロボットMicroTugsが動かしているのは……
45ポンド(約20.4kg)もあるおもり。
この小さなロボットの最大の秘密は底面部分のパーツで、「ヤモリ」の足から着想を得た特殊な接着素材が使用されています。接着素材の表面は極小サイズのプラスチック製の「毛」になっており、これを地面や壁にくっつけることで毛が平らになり、接地面との間にファンデルワールス力が働きロボットをしっかり固定可能になるわけです。そして、移動時は接地面から垂直に底面パーツを動かすことで、「毛」が真っすぐ伸びて簡単に面から離れられるようになっています。
接着素材はヤモリの足から着想を得ているのですが、動きは「尺取り虫」を真似ています。
MicroTugsは底面パーツの前方を接地面にくっつけたあとに後方を前に動かし、面に接着させたあと前方パーツを面から離して前に動かす、という動作を繰り返し、まさに尺取り虫のように動きます。接着パーツを交互に動かすことで、ロボットは壁にへばりつきながら重りを運ぶことも可能です。
MicroTugsの開発者であるエリオット・ホーク氏は、顕微鏡とピンセットを使ってこの小さなロボットを組み上げたそうです。さらに、12グラムのMicroTugsの場合、自身の2000倍の重量を引っ張ることが可能とのことで、「これは人間がシロナガスクジラを引っ張るようなもの」と、開発者の一人であるデービッド・クリステンセン氏は説明します。
今後、研究チームはこれらのロボットを開発することで得た技術を、工場や建設現場での重量物運搬に応用することを考えているそうです。
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最近、生き物から研究・開発の着想を得る「バイオミミクリー」(=日本語訳だと、生物模倣技術)
という活動が活発化しています。
やっぱり自然界の大先輩から学ぶべきものはまだまだ多くあるのかもしれませんね。
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