脳波が安全運転にひと助け!

引用元:<http://gigazine.net/news/20150622-jaguar-land-rover-sixth-sense-road-safety/

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ドライバーの脳波を測定して安全性を高める「第六感安全装置」をジャガー・ランドローバーが開発


長距離を運転するドライバーをはじめとする多くのドライバーが1度は経験したことがあるのが、運転中の眠気や注意力が散漫になる瞬間です。ひとたび事故につながると大きな被害を生みだすこともある不注意・居眠り運転を防止するためにさまざまな開発が進められているのですが、自動車メーカーのジャガー・ランドローバーはドライバーの脳波などをセンシングしてドライバーの状態を把握し、必要な場合にはドライバーの注意を促して事故を防止する安全システムの開発に取り組んでいることを明らかにしました。


脳波センシングによる危険察知とドライバーへのフィードバックシステム

「Mind Sense」と名付けられた開発プロジェクトでは、スポーツ・医療・航空分野における先進技術を活用してドライバーの心拍や呼吸、そして脳の活動量をモニタリングすることでドライバーがストレスの状態にあるのか、疲れているのか、また集中力低下の状態にあるのかを判定することが目的とされています。また同時に、ドライバーが道路から目をそらす時間を少なくするための技術革新や、アクセルペダルなどを通じてドライバーに注意を喚起するための装置の開発が進められているとのこと。


運転中のドライバーの状態を把握して事故を未然に防ぐ取り組みとしては、日本でもデンソーが開発したドライバーの顔の状態をカメラでとらえて注意を促すという装置が日野自動車の大型バス・セレガに搭載されているほか、研究機関や大学レベルで数々の研究が進められていますが、今回のジャガー・ランドローバーが開発するシステムの特徴は何といっても脳波をセンシングすることでドライバーの状態をダイレクトに読み取るところにあるといえそうです。


人間の脳には常に4種類以上の脳波がそれぞれ特有の周波数を持って流れており、覚醒している時や眠っている時、疲れている時などによって特有の脳波が優勢になることが知られています。同社のシステムでは、この脳波の状態を継続的にモニタリングすることでドライバーが集中しているか、ぼんやりしているか、眠気を感じているか、または他に気を取られているかを判別できるようになっています。



脳波の測定そのものはそれほど難しいものではありませんが、自動車向けに開発するにあたってクリアしなければいけない問題は、いかにしてその脳波を測定するかであるといえます。一般的に脳波を測定する際には「ヘッドバンド/ヘッドギア」と呼ばれる専用の装置を頭にかぶるのですが、自動車を運転する際にこの装置を装着することは実用的とはいえないもの。そこで、ジャガー・ランドローバーは、NASAがパイロットの集中力を高めるために採用し、アメリカのボブスレー・チームでも導入している手法に着目し、研究を行っているそうです。


ジャガー・ランドローバーが研究を進めているのは、ヘッドバンドのようにドライバーの脳波を頭から測るのではなく手から測定する装置です。こうなると問題になってくるのが、実際の脳から距離が離れることによる不要な「ノイズ」の影響なのですが、ジャガー・ランドローバーでは測定されたデータから必要な脳波だけを抽出するソフトウェアを使用しています。同社ではすでにこの装置で実際のユーザーによるテストを行っており、データ収集が行われているそうです。


このようにして測定された脳波の状態をもとに車載コンピューターはドライバーの状態をモニタリングするわけですが、実際にドライバーが運転に集中していない危険な状態であると判断された時は、アクセルペダルやハンドルを細かく振動させることでドライバーの注意を促すようになっています。また、それでもドライバーの注意力が戻らなかった場合には、「これまでにない方法」でドライバーとのコミュニケーションを図る方法の研究が進められているとのこと。

ペダルには振動や動きを生みだす「アクチュエーター」と呼ばれる装置が組み込まれており、上記のように振動で注意を促すほかにも制限速度を超えようとする際にアクセルを重くしてドライバーに警告したり、渋滞時に衝突しないように注意を促すといった使い方が考えられるとしています。



「空中触覚」を用いた車内インフォテインメント・システム

さらに、ジャガー・ランドローバーは「空中操作」を可能にする車載インフォテインメント・システムの開発にも取り組んでいるとのこと。通常の車載ナビゲーションなどを操作する際には、目線を装置に移して指を動かしてボタンや画面をタッチするわけですが、このわずか数秒の動作の間にも自動車は数十メートルの距離を移動しており、わずかな注意の切れ目が事故につながることは紛れもない事実といえます。


そこで同社では、ドライバーとインフォテインメント・スクリーン間のやり取りのスピードと効率性を向上させる新技術の開発を進めているとのこと。具体的には、車内に組み込まれたカメラがドライバーの手の動きを追跡することで、ドライバーがどのボタンを押そうとしているかを予測し、実際にボタンに触れる前にボタンが押されるようになります。ボタンに手を伸ばす動作を省略することにより、試験運用では従来比で選択速度が22%高まり、結果としてドライバーが道路から目を離し画面を見る時間が短縮されたとのこと。


さらに、空中操作が成功したかどうかは、システムから指先に送られる感触で知ることができます。これには「触覚フィードバック」と呼ばれる技術が用いられており、指先が実際にシステムの表面に触れていなくても、超音波によって触れている感覚を感じるようになります。指先が軽く叩かれる感覚などによってシステムからの反応がすばやく脳に届くため、ドライバーは画面を視覚的に確認する必要がなくなり、運転に集中し続けることができるというわけです。


何もない空間に超音波で触覚を作り出す、といえば東京大学などが開発している「空中触覚タッチパネル」が有名です。2014年に取材した「デジタルコンテンツEXPO」で展示されていた装置とジャガー・ランドローバーのシステムは非常によく似ています。



ドライバーの体調をもモニタリングする「ウェルネス・シート」

これらの技術に加え、同社ではシートに組み込んだ各種センサーによってドライバーの体調をモニタリングする「ウェルネス・シート」と呼ばれる特殊なシートの開発も進められています。もとは病院で使用するために開発されたというシステムですが、同社ではこれを自動車用にカスタマイズすることでドライバーの脈拍と呼吸による振動を検知するようになっているとのこと。


このシステムが役に立つのは、主に自動運転車両が実用化された将来の時点と考えられています。そのような時代にになると、状況に応じて「操縦をコンピューターからドライバーの手動に戻す」という判断をコンピューターが下す場面が生じることも考えられるわけですが、そのような時に、果たしてドライバーが運転にふさわしい状態にあるのかどうかを事前に把握しておくことで、適切な判断をコンピューターが下せるようになるとしています。


同社のリサーチ&テクノロジー担当ディレクターであるウルフガング・エップル博士はこのシステムについて、「視覚や音声による操作機能が増えることで、ドライバーは負担過多となり、注意力が散漫になる可能性があります。そうした事態を避けるため、これまでにない方法でドライバーとコミュニケーションをとる方法を探究しています。ジャガー・ランドローバーが取り組んでいる触覚アクセルペダルの開発は、非視覚的な方法でコミュニケーションを図ることで、ドライバーはよりスマートに、より迅速に意思決定をし、事故発生の可能性を低減できるのです」と語っています。

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なんかすごい機能がてんこ盛りですね。

これオプションですべて盛り込もうとしたらとんでもない値段になりそう・・・笑


センシング技術が発達すると、クルマと人とのコミュニケーションが深まる。それによって、運転手の個人情報がどんどんクルマに格納されていく。こうなると、車などは今後、ますます凄腕ハッカーなどに狙われそうな予感です。


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