引用元: <http://japanese.engadget.com/2017/06/16/ai-moby-amazon-go/>
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AI自走式の生活必需品販売車Moby、上海でテスト中。Amazon Go式決済で山村にも豊かな生活を
移動式カフェを展開するスウェーデン企業Wheelysが、自走式の移動食品販売車「Moby」を開発しました。特徴は完全に自動化・無人化された移動販売車であること。買物客はMobyに近づいてスマートフォンアプリを起動することで内部に入ることができます。
買い物のしかたは、専用のスマートバスケットに商品を入れて、必要なものが揃ったらそのまま外へ出るだけ。決済はスマートフォンアプリのアカウントに課金される方式で、いわばAmazon Goと同じようなシステムです。販売品目は生活に必要なものを需要に合わせて取り揃え、たとえば感謝祭の七面鳥などと言った季節商品などもあらかじめ予約すれば用意してもらえるとのこと。
MobyがAmazon Goと決定的に異なるのは、店舗が完全に無人化された自動運転式の移動販売車になっているところ(開発中、現在はドライバーつき)。店内は大人数人で一杯になる広さであり、品揃えも必要最小限のラインナップとなります。とはいえ、もし必要な商品が品切れになればMobyは自動で拠点まで戻って商品を補充するほか、駆動用バッテリーの充電などもすべて自動化されており、必要な時間に所定の販売ポイントへ行けない場合は別のMobyが代わりにその場所へ行くといった処理も自動的にこなします。
Mobyを開発したWheelysの共同創業者Tomas Mazetti氏は、スウェーデン北部の田舎で育った幼少期の経験からMobyを開発したと説明します。その地域では最後の商店が1980年代に閉店してしまい、以後は住民の誰もが買い出しのために1時間ほど離れた町まで出かけざるを得なくなりました。そして不便な生活に耐えかねた住民は流出して行き、地域そのものがなくなってしまったとのこと。
こうした問題は日本でも顕在化しつつあります。地域によっては個人商店やスーパーが生活必需品をトラックに乗せて移動販売にやってくるケースもあるものの、やはりそれだけでは生活は立ち行きません。また住民の高齢化もあり、地域の存続が危ぶまれるところもたくさんあります。
Wheelysによると、Mobyはそうした小さな山村いくつかが手を組み補助金なども活用することで、Mobyを300万円ほどで導入できるとしています。Wheelysは現在はベータテスト段階というこのサービスを世界に売り込み、フランチャイズ化していきたいと考えています。
気になるのは、山村が地域単位でMobyを導入したとして、商品の補充拠点などの設置費用や運営負担がどこに行くのかがいまひとつ明確でないこと。現在、中国企業Himalafyと提携してテスト運用中の上海は都会中の都会であり、Mobyに商品を補充する倉庫もメンテナンス体制も揃っています。しかし、山村の住民が費用を捻出してMobyを導入したとしても、それを維持できるのかは少々疑問が残るところ。道路事情など地域特有の問題もありそうです。
最終的な自動運転システムの出来栄えや商品補充、メンテナンス体制など運営面にはまだまだ詰めなければならない点が残るMobyですが、もし本当にサービスとして成立するのなら、田舎に暮らすお年寄りたちの生活はぐっと楽になるかもしれません。
ちなみに、日本では神奈川県藤沢市で地域の住民を近郊のショッピングセンターへ送り迎えするロボットタクシーの実証実験が行われていました。しかし実験終了後、G7伊勢志摩サミットでデモをしたのを最後に、なぜかロボットタクシーの活動報告は途絶えています。
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コンビニがインフラ化している日本にとっては、あまり必要性はないかも!?