ドローンもどんどん賢くなる[動画あり]

引用元: <https://wired.jp/2017/10/05/drones-in-switzerlands/

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ドローンの「分散型ネットワーク」を構築し、ほぼ自動で緊急物資を運ぶプロジェクトが動き出した

 

ドローンによる配送に関心があるとすれば、恐らくインターネットで購入ボタンをクリックしてから1時間以内に、自分の家のドアの前に商品を降ろしてもらいたいからだろう。アマゾンのような企業はそれを目指しているが、複雑な物流管理と厄介な規制が壁になっている。玄関先でドローンのうなり声を聞くまでには、まだ数年かかるはずだ。

 

しかし、ドローンはもっと緊急の医療ミッションにおいて、その価値をすでに証明している。その一例が、シリコンヴァレーの新興企業Matternetによるものだ。同社はスイス中で自律的なドローンネットワークの試験を重ねており、血液とその他の医療サンプルを運ぶことで、病院と試験施設間を往復してきた。

 

「わたしたちはハブアンドスポーク方式ではなく、ピアツーピア方式の分散型ネットワークというヴィジョンを掲げています」とMatternetのCEO、アンドレアス・ラプトポウラスは語っている。すなわち、集中管理された大きなドローン発着場から操作する代わりに、それぞれの病院がドローンの離着陸施設を設けているのだ。現場に技術者を配置してドローンの再充電をしたり、再び荷物を積んだりする必要はない。

 

バッテリー交換も荷物の積み込みも自動

病院は現在、輸送費がかさみがちでときに頼りにならない配送業者を利用するか、タクシーさえも使うことがある。Matternetのドローンは、まさにダイレクトな輸送方法となる見込みがある。

 

このヴィジョンを実現するために同社は、オペレーターにできるだけ負担をかけないよう、地上での作業を自動化する離着陸施設を開発した。これは大雑把にいえば、約6平方フィートの面積と、約4フィートの高さを確保すればよく、これなら駐車場や屋上でも十分だ。

 

荷物を送るには、運ぶものを真っ赤な靴箱サイズのコンテナの中にひょいと入れるだけでいい。コンテナのQRコードをリーダーで読み込ませれば、搬入口が開いて荷物を吸い込み、それをドローンが積み込んで空へ飛び立つ。

 

離着陸施設には「自動空中衝突回避システム」が備えられており、自らの空域を管理している。2機以上のドローンが同時に到着する場合は、1機を待機させる。ドローンが適切な位置に着陸できるように、位置情報を送信することもできる。そして着陸したドローンは適切な場所に固定され、消耗したバッテリーの交換と新しい荷物の搭載が自動で行われる。

 

飛び立ってしまえば、ドローンは自ら安全な空路を見つける。天気がよければ、約1.8kgの荷物を積んだまま約19kmを飛行できる。スイスでは、ドローンは完全に何も飛んでいない高度を飛ぶことで、ほかの航空機を避けている。この空域は緊急ヘリコプターだけが使用する高度だ。そしてドローンは、絶え間なく自らの位置を送信し続ける。

 

Matternetだけがドローンで医療用貨物を輸送する企業ではない。シリコンヴァレーの別の新興企業Ziplineは、ルワンダとタンザニアで血液とワクチンなどの緊急物資を運んでいる。こうした国ではインフラが十分に整備されていないので、陸路より空路のほうがはるかに有効なのだ。

 

アメリカでは、UPSが動くトラックの上からドローンの配達を実際にやって見せた。セブンイレブンと Flirteyは提携し、ネヴァダ州内の限られた地域でドローンによる配達を行った。

 

Matternetが新しいのは、同社が人口の密集した上空でドローンを飛ばすことを計画していることだ。そのために同社は、スイス連邦航空局から特別な許可を取得している。さらには今年3月にルガーノ市でこのシステムを試行するために、スイスの郵政サーヴィスと提携もしていた。

 

2017年の終わりまでに同社は、スイスのその他の都市でも徐々にサーヴィスを開始していくことを計画している。その後はスイス以外のヨーロッパ諸国、アメリカ、日本でも展開したいと考えているという。

 

Matternetはこれを第一歩だと考えている。ドローンを使った医療用物資の配送は採算が合うが、この費用が下がるにつれ、より多くの人々が自社のドローンと離着陸施設を採用することを同社は望んでいる。そうなれば、「緊急便」の定義も変わっていくかもしれない。そんな時代に何かを購入したら、現在の医療サンプルと同じくらい素早く届くはずなのだから。

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個人的には、自動運転よりも一足早く実用化してほしい。

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