Nintendoのアナログな活用法が秀逸![動画あり]

引用元:<https://wired.jp/2018/04/23/nintendo-labo-review-uk/

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「Nintendo Labo」で遊んだ子どもたちは、あっという間に夢中になった:『WIRED』UK版レヴュー

 

任天堂の大胆さには関心させられる。競合メーカーが4Kゲームや仮想現実(VR)、拡張現実(AR)といった先端技術に注力するのを尻目に、なんだかほっとするローテクという戦略を打ち出した。ものづくりと遊びを合体させた「Nintendo Labo(ニンテンドーラボ)」の主な構成要素は、ボール紙と再帰性反射材シール、そして赤外線カメラだ。

 

ボール紙の工作キットでさまざまな“仕掛け”のついた道具を組み立てて、「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」のコントローラー「Joy-Con(ジョイコン)」をセットすれば準備は完了。ちょっと変わったミニゲームが楽しめる。

 

評判は上々で、ゲームライターたちは任天堂のまったく新しい発想に魅了された。といっても、Laboでは「Toy-Con(トイコン)」と呼ばれるボール紙の“箱”の中が重要なので、「think outside the box(既成概念にとらわれない)」という表現はふさわしくないかもしれない。

 

ただ、テック業界やゲーム業界の“大きな子ども”だけでなく、本当の子どもたちにとっても面白いものなのだろうか。12歳の息子と一緒にロンドンの科学博物館(サイエンス・ミュージアム)で行われたイヴェントに参加し、実際はどうなのか確かめることにした。

 

組み立ては非常に簡単

科学博物館を会場に選んだことは、任天堂がラボをどう売り出したいかをよく物語っているだろう。親たちにこのゲームの教育的価値を認めてもらいたいのだ。

 

だから会場に着いたとき、お金持ちの学校の教室のような広い部屋に案内されても驚きはなかった。テーブルにはスイッチの本体と並んで、ボール紙のシート、フェルトペン、シールのセット、はさみとマスキングテープが置かれている。つまり、最初の作品となるラジコンカーをつくって飾り付けをするために必要なものは、すべて揃っているというわけだ。

 

スタッフたちは明るい色のTシャツを着ており、全員が『CBeebies』[編註:BBCの子ども向け番組]の司会者のオーディションで、少なくとも2次面接までは進んだことがありそうな雰囲気だ。そのうちのひとりが、わたしたちにもアシスタントとして付いてくれた。

 

スイッチの画面に表示されるラジコンカーの組み立て方は非常にわかりやすく、最初の段階では彼らの助けは必要なかった。ただ、アシスタントが「ここにジョイコンをセットするんですよ」と教えてくれたので、次に進むために画面をタップする手間は省けたが。

 

ラジコンカーの組み立てには10分ほどかかった。とてもうまくできたが、正直クルマというよりは、三角の形をした6本の「脚」で立つ奇妙な昆虫のように見える。

 

スイッチのディスプレイに表示された2つのボタンを押すと、ラジコンカーの左右の溝にはめたジョイコンが振動し、本体を左右に動かすことができる。左右のジョイコンを同時に振動させると前進する。スイッチ1台にジョイコン2組をペアリングしてラジコンカー2台でレースを楽しむこともでき、実際に試してみるように言われた。

 

これはかなりの時間楽しめるし、周囲の子どもたちもすっかり夢中のようだ。理由は簡単で、こんなに“カスタマイズ”できるゲームはないからだ。飾り付けをするために置いてあった工作用モールがクモの足を連想させたため、試しにちょっと変てこなクモをつくってみた。

 

一方、息子はラジコンカーにマリオの帽子を描いてクッパの目を貼り付け、ハイブリッドなモンスターを完成させた。このクッパの目はシールのセットにあったもので、ほかにも「Nintendo」のロゴが印刷されたマスキングテープなどのデコレーションキットもある。これは別売りだが、需要を過小評価しがちな任天堂のことだから、すぐに売り切れてしまうだろう。

 

ラボが子どもたちの創造性に火をつけた

部屋の後ろのほうには『ロボットウォーズ』[編註:自作のロボットを戦わせるテレビ番組]風のバトルが楽しめるコーナーがある。戦いを有利に進めるために、ラジコンカーにボール紙の余白を駆使してつくった腕や脚を追加している子どももいた。

 

参加者の作品が並べられた棚もある。どれもオリジナリティに溢れ、ジョイコンなしではまったく異なって見えることに驚かされる。出来栄えに差はあるが、ラボが子どもたちの創造性に火をつけたのは明らかだ。

 

一方、事前に用意されているデモ用ユニットは完成度が高すぎて、子どもがつくったいうよりは、芸術的なポケモンバッジと一緒に「Etsy」で売られていてもいいくらいだ。しかしそれでも子どもたちは喜んでいたし、そこから創作のヒントすら得たようだった。

 

別の種類のトイコンがつくれるキットもあったが、それをやっていると実際に遊ぶことに割く時間がなくなってしまいそうだった(小さなピアノは組み立てに最低1時間はかかるという)。そこで今回はパスさせてもらった。

 

息子は魚釣りゲームに直行した。ボール紙の釣りざおを使うのだが、糸の先はスイッチの本体を縦向きにセットした箱につながっている。釣りざおの強度は保証できる。息子は夢中になって、巨大な白い鮫を釣り上げようと釣りざおを左右に振ってリールを素早く巻いたり緩めたり、1時間もこのゲームをやっていたからだ。

 

小さな飾りのようなパーツがわずかに緩んだことはあったが、このボール紙のおもちゃは少々手荒に扱っても大丈夫なようだ。ただ、もちろん半日遊んだだけなので、数週間、数カ月後にはどうなるかわからないというのは認めざるを得ない。

 

組み立てる過程も楽しみのひとつ

ほかに目を引いたのは、巨大なロボットになりきって建物を破壊できるゲームだ。ラジコンカーや釣りざおが入った「バラエティキット」ではなく、「ロボットキット」という別のキットを使う。

 

このゲームでは巨大なボール紙のデイパックを背負って、ヘッドセットを装着する。両手にひもがつながったスティックを持ち、足のまわりにストラップを巻き付けると、ゲームのなかでパンチを繰り出したりドタドタ歩いたりできるのだ。

 

身体を動かすのは楽しいし、機能的にも非常にうまくできていて、まったく問題なく全身の動きを読み取ってくれる。ただロボットの場合、ゲームを始めるのに必要な作業が大がかりな割には、ゲームそのものはそこまですごいというわけでもない気がした。

 

アシスタントが手伝ってくれたが、デイパックのストラップが適切に締まっているか、それぞれのひもが完璧な長さになっているかを確認しなければならないし、キットを組み立てるには7時間ほどかかるそうだ。もちろん、例えばレゴと同じで組み立てていく過程も楽しみの一部でがあるが、70ポンド(約1万600円)で購入して家庭で日常的にやるというよりは、単発のイヴェントで楽しむパーティーゲームのような感じがする。

 

ただ、ほかのゲームはそこまでの労力は必要ない。小さな子どもたちに特に人気があり、20分ほど待たなければならないゲームがあった。やっと順番が回ってきたので、何が子どもたちをそれほど夢中にさせるのか確かめてみることにした。

 

学校教育のツールとしての可能性も秘める

このゲームでは、スイッチの本体をボール紙の家にセットすると、画面に可愛らしいモンスターが現れる。家の左右の側面と底に3つの正方形の穴があり、そこにネジ巻きと押しボタンとウインチというブロックを差し込むことで、モンスターと遊べるのだ。

 

ブロックは2つ以上を組み合わせて使うこともでき、ボーリングやトロッコに乗った冒険など、ゲーム内ミニゲームも楽しめる。モンスターと何かをするという意味では「たまごっち」に似ているが、遊び方の可能性はもっと幅広い(ボール紙の家はかさばるので、携帯性ではやや劣るかもしれない)。

 

最後に、あまり印象に残らないバイクゲーム(ただ、このトイコンはマリオカートのコントローラーとしては楽しいノヴェルティグッズになるだろう)をやってから、ようやくラボの仕組みを学ぶセクションにたどり着いた。研究室のような白衣を着たアシスタントが看板を手に待っていて、暗闇でラジコンカーがどう動いているのかについての説明がある。スイッチのディスプレイに映った赤外線カメラの画像はぼやけていて解像度も低いが、それぞれの物体の形は簡単にわかる。

 

ここで特に面白かったのは、彼らが「フィッシュプリンター」と呼ぶオリジナルの魚をつくれる機能だ。普通の紙を魚の形に切り抜いてピアノにセットすると、スイッチのカメラがシルエットを読み取って、自分がデザインした魚が画面に表示される。ピアノの鍵盤やダイヤルを操作して、魚に色や模様をつけることも可能だ。できあがった魚は水槽に入れたり、釣りゲームで捕まえたりできる。

 

これだけでなく、基本的にすべてのトイコンはシンプルで直感的な入出力インターフェースを使って再プログラミングできる。例えば、片方のジョイコンのボタンを押してもう片方を振動させたり、バイク用のトイコンでラジコンカーを操縦したりできる。つまり、ラボのクリエイティヴな要素は、トイコンに色を塗って終わりではないのだ。

 

テクノロジーに触れられるラボは、学校教育に導入される可能性を秘めている。一方で、クリエイティヴな子どもたちが家で楽しく遊ぶのにもぴったりだ。

 

不安に思う親もいるかもしれないが、一般的なこの手の変わったおもちゃと違ってなかなか飽きない。子どもたちは笑顔を浮かべ、ときにはしかめっ面で集中しながら、何時間も工作やゲームに取り組んでいた。息子もサメは釣れなかったかもしれないが、ほかのたくさんの子どもたちと同じで、心から夢中になって遊んでいたのだ。

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自分でつくることによって愛着が湧きますし、もっと他のものをつくってみたいという好奇心も刺激してくれる。さすが花札をつくっていた会社だけあって、遊び方の開発が秀逸です。

 

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