引用元:<https://japanese.engadget.com/2019/01/14/nvidia/>
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NVIDIAがロボット研究所を設立。人とともに台所ではたらくロボ「キッチンマニピュレータ」を研究開発中
世界的な半導体メーカーNVIDIAが米シアトルに、ロボット研究所を設立したことが報じられています。このAI Robotics Research Labs(AIロボティクス研究ラボ/以下ロボティクスラボ)を率いるのは、NVIDIAのロボティクス研究担当シニアディレクターであるとともに、ワシントン大学のコンピュータサイエンスおよび工学部の教授であるDieter Fox氏です。
ロボティクスラボの憲章によれば、設立目的は複雑な操作タスクを実行しつつ人間とともに安全に作業し、製造や物流、ヘルスケアなどの産業を変革する次世代ロボットの研究を推進すること。Fox氏は、以下のような趣旨を述べています。
これまでロボット工学の研究は完全に統合されたシステムではなく、小規模で独立したプロジェクトに重きが置かれてきました。我々はロボット制御と知覚、コンピュータビジョン(コンピュータによる画像の理解)、人間とロボットの相互作用、そしてディープラーニングでの分野で、共同の学際的な専門家チームを結集しています
要は、従来は細分化された専門分野でバラバラに研究されていたことを、垣根を越えて1つにまとめ上げた次世代ロボットの創造です。50人近くの研究者や学生インターン等がFox氏の元で協業し、大規模で現実的なシナリオの文脈のなかで研究が行われるとされています。
ラボで取り組まれている約12の研究プロジェクトのうち、主に注力されているのは実際のキッチンで動作できる「キッチンマニピュレータ」というロボット。NVIDIAのロボティクス向け「Jetson」プラットフォームにTitan GPUを搭載したものです。
キッチンマニピュレータは最先端のAIとディープラーニング技術を統合し、オブジェクトを検出および追跡。さらに事前にマップを必要とせず、周囲の変化に素速く適応できるとのこと。つまり初めて入ったキッチンで、ドアや引き出しを開け閉めして、物や道具を手に取ることができるわけです。
Fox氏はキッチンを理想的なテストプラットフォームであり、幅広い応用範囲を代表する場所と見なしていると述べています。大まかには構造の決まった環境でありつつ、未知のオブジェクトへの対処や食事している人の支援など、より複雑なタスクをロボットに覚えさせるために最適というわけです。
テーブルの上の食材や食器などがひんぱんに移動され、あるいは外から買い物が持ち込まれて絶えず変化しつつ、「物探し」や「皿運び」などのタスクが絶え間なく発生するキッチン。未来の万能ロボットの御先祖様は、台所で修行中かもしれません。
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今後どんどんロボット産業のコアな部分に食い込んできそうな予感。