引用元:<https://japanese.engadget.com/2019/01/31/Volkswagen-the-dune-buggy-is-back/>
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フォルクスワーゲン、電気自動車として復活するデューン・バギーのデザイン画を公開
ディーゼル・エンジンの排出ガス不正問題で受けたダメージから立ち直ろうと、フォルクスワーゲンは現在、電気自動車に大きな力を注いでおり、その命運を賭けて開発したのが「MEB」と呼ばれる電気自動車専用プラットフォームです。
これを採用するクルマの第一弾となる「I.D.」は今年中に生産が始まる予定ですが、さらに同社はMEBの可能性を誇示すると同時に市場の反応を探るため、これを使って様々なコンセプトカーを製作し、世界の主要モーターショーに展示してきました。
その最新作として3月のジュネーブ国際モーターショーで発表されるのは、1960年代にカリフォルニアで生まれた"デューン・バギー"をEVとして蘇らせたクルマになるようです。
サーフィン・ブームを背景に、若者がビーチで乗り回すレジャー用のクルマとして誕生したデューン・バギーは、「ビートル」の名前で有名な当時のフォルクスワーゲン車のシャシーやエンジン、足回りを流用し、その上にグラスファイバーで製作した開放的なボディを載せたクルマでした。
フォルクスワーゲンではそんなデューン・バギーをはじめ、かつてのビートルからそれをベースにした様々なクルマが生まれたように、MEBも様々なスタイルのクルマに適用可能であるとしています。そのことを証明すべく、MEBを使ってデューン・バギーの現代版を製作して見せるというわけです。
ジュネーブ・モーターショーに先駆けて公開されたデザイン画を見ると、屋根やドアすら持たず、オフロード走破性を上げるために巨大なブロック・パターンのタイヤを履き、幅広いサイドシルと十分にクリアランスを開けたフェンダー、そして愛嬌のある丸いヘッドライトを備える姿は、確かに思わず"乗り回したい!"と叫びたくなるバギーそのもの。MEBなら車体の前後にモーターを搭載する4輪駆動にも対応できるため、リアに積んだ空冷エンジンで後輪のみを駆動していたかつてのデューン・バギーより走破性は高そうです。
「バギーは単なるクルマではありません。それはいわば、元気なエネルギーに4つのタイヤを付けた乗物です。そんな特質を電動バギーとして形にしました。しかも単なる懐古調ではなく、いかに現代的に再解釈できるかを示し、まさにそんなルックスに仕上がっています。これは感情と電動モビリティが結びつくことによって生まれたクルマです」とフォルクスワーゲンのデザイン部門で責任者を務めるクラウス・ビショフ氏は語っています。
排ガスを出さず、強力な低速トルクを発揮できる電気自動車は、こんなレジャー用のバギーと結構相性が良いかもしれません。屋根もドアもないクルマで長距離をドライブしようと思う人は少ないため、航続距離はそれほど重視されず、搭載するバッテリーが少なくてすめば、価格も抑えられるはずです。
このデザイン画のまま市販化される可能性は低いと思われますが、フォルクスワーゲンはMEBが量産車だけでなく、こんな少量生産のクルマにも使えることを示したと言っているので、かつてデューン・バギーを作り上げたブルース・メイヤーのように、個人やショップがMEBを使って様々なカスタムカーを作り出すことを、同社は期待しているのかもしれません。
電動デューン・バギーのコンセプトは3月5日、ジュネーブ・モーターショーの会場で行われるフォルクスワーゲンのプレス・カンファレンスにて公開される予定です。
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日本ではバギーってあんまり聞きませんが、海外では結構需要あるんですね。